仕手とは、大口投資家などが意図的に株価の吊り上げや吊り下げを行い、相場を変動させて利益を得ようとする行為を言う。そして、その仕手によって株価の吊り上げやつり下げが行われている銘柄やそういった傾向が強い銘柄のことを「仕手株」と呼ぶ。それを手がける大口投資家、ファンドなどの筋を「仕手筋」と呼ぶ。
仕手株は大きな理由や材料がないのに大きく株価が変動する。これは仕手筋が大量の買い注文を出したり、また急騰するのではとの情報をメルマガやホームページ、子飼いの投資顧問会社を通じて発信することで意図的に株価操作しているとも言える。
■主な仕手筋
・泰山
国内最大級の仕手集団。過去に手がけた銘柄をあげるとキリがないので、『泰山銘柄』と呼ばれる。
・明宝の会
・K氏(加藤氏・般若の会・時々の鐘の音)
加藤氏の名前が挙げられただけで株価が急変するなど、相場に甚大な影響力を持っている。証券界では最後のカリスマといえる存在です。
・N氏(西田グループ)
株式市場を荒らし回る大物仕手が不在な中、着実に勢力版図を拡大し最強の仕手集団を作り上げた人物。
この他にも多数の仕手集団、仕手グループが存在している。
■主な仕手株
・8236 丸善
・8029 ルック
・7961 兼松日産
・8193 鈴丹
・5410 合同製鐵
などなど、小さい仕手も含めた場合、数え切れない程の仕手株がある。今もどこかで仕手戦が行われ、仕手筋の情報戦、心理戦が繰り広げられているかもしれない。
ここまで仕手株、仕手筋について簡単に説明してきたが、一番の注意点として
【素人が気軽に仕手株に手を出してはいけない】
という鉄則がある。
仕手株は乱高下が激しく、急騰したと思った瞬間に急落ということも珍しくない。短期急騰に目がくらみ、仕手株に手を出して破産したという話も聞く。
仕手筋も自分が買った仕手株を高値で売り抜けるためにあらゆる手段を講じてくる。投資顧問会社を通じて仕手情報を流し、素人に仕手株を買わせ、それに乗じて自身の持ち株を売りぬくという手段はもっとも良く使われる。
仕手株を短期急騰銘柄を謳い文句に勧誘してくる投資顧問会社にはこういった注意を払ったほうがいい。
仕手株、仕手筋は野球で言えばメジャーリーグ、メジャーリガーといったところだ。草野球レベルの一般参加者が参戦してもまったく勝負にならないというのが常識である。
そのようなリスクをおってでも短期急騰銘柄、仕手株に賭けてみたいというのであれば、尚更信用できる投資顧問会社を見つけることが重要だ。
買い指示、売り指示を的確に出してくれる投資顧問会社であれば、仕手株に乗ってみても面白いかもしれない。