大手電力5社が停止している再生可能エネルギーの買取手続きを再開する検討をはじめ、九州電力は早ければ年内にも再開を表明する見通しと報じられた。
九州電力が9月に買い取り契約の受付を停止したのは記憶に新しく、その後は東北電力など4社も受け入れ中断を発表するに至った。騒動は事業者だけでなく推進してきた自治体にまで広がり、特に東日本大震災の復興事業の一環として再生エネの導入計画を進めてきた被災地では、東北電力の契約中断により電力会社や政府に対する怒りの声も聞かれた。
太陽光発電設備は天候により出力が変動するうえ、送電網の受け入れ容量を超える電力の購入は困難として、大手電力は新たな買い取りを見あわせていたが、経済産業省は買い取り決定後も長時間稼働していない再生エネ設備の認定取り消しや、太陽光発電からの送電を中断する制度の拡大など、供給制限策を検討している。制限策の導入が決まれば、九電のほか北海道、東北、四国、沖縄の4電力も受け入れ再開を検討する方針だ。
