京都府立大の塚本教授がエボラウイルスの抗体の大量精製に成功し話題となった。12月中旬にはこの抗体を使用したスプレー剤が海外の空港で販売される予定である。また、抗体は治療にも応用できるが、まずは感染を防ぐことを第一とし医療従事者や拠点空港での使用を考えた、との事だ。
一方、エボラ出血熱の特効薬として期待が高まっている【4901】富士フイルムホールディングスの「アビガン錠」だが、同じ成分の薬が中国で製造されていることが確認されている。「JK‐05」と呼ばれるこの薬については2014年9月に開かれたWHO(世界保健機構)の会合で判明したのだが、特許に抵触する可能性は高く、また開発情報が中国側に漏洩していた疑惑まで噂されている。この一件は以前にも話題となったが、昨日J-CASTニュースや引用したYAHOOニュース等で取り上げられた。
アビガン錠はすでにフランスやスペイン、ノルウェー、ドイツの4か国で4人の患者に投与され全員の回復が報告されているが、現在もエボラ患者数は収まる気配はない。2014年11月中旬からはフランスとギニア両政府が共同で臨床試験を実施。これにはWHOも関与しており、国際的に承認される可能性があるとされる。現状では話題の一つに過ぎないが、値を下げ続けていた【6291】日本エアーテックや【3161】アゼアスといったエボラ関連が再度物色される材料へと繋がるかもしれない。