前場の日経平均株価は126円安と反落。前日までの急ピッチな上昇からの反動から利益確定売り優勢の展開。また、FOMC、日銀会合などの重要イベントも控え様子見ムードも強い状況だ。全体的に個別株中心の物色となっており、業種別では値上がりは4業種のみ。小売業、医薬品、電気・ガス業、陸運業が上昇。一方、鉄鋼、非鉄金属、鉱業、保険業などが値下がり上位となっている。
個別では、常陽銀行と経営統合する方向で最終調整に入ったとの報道から【7167】足利ホールディングスが大幅上昇、年初来高値を更新。「物言う」株主である米サード・ポイントが同社の株式を取得していることが明らかになった【3382】セブン＆アイ・ホールディングス、16年3月期の上期及び通期利益予想を上方修正を好感された【6297】鉱研工業などが買い優勢。また、一部メディアの「フィンテック（金融とITの融合）」に関する特集記事で、日本において仮想通貨に挑むベンチャーとして取り上げられたことが材料視された【6172】メタップスがストップ高となっている。
日米重要イベントを控えやや様子見ムードが強いが、中国の政策金利引き下げや欧州中央銀行（ECB）の追加金融緩和期待を背景に先高期待は高い。FOMCでは利上げ延期が濃厚なほか、日銀会合では例え緩和はなくても政策期待、郵政上場前に市場にマイナスになるようなことは極力避けてくると思われるだけに更に一段安となってくるようならじっくり押し目を拾っていくスタンスでいいかと思う。
